ゆーの推し活日記

堀未央奈ちゃんのファンです。

『ホットギミック ガールミーツボーイ』に心救われた話

 

未央奈ちゃんが初主演を務めた映画『ホットギミック ガールミーツボーイ』の公開から1年が経ちました。

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推しメンの初主演映画ということで、初めて舞台挨拶に足を運んだり、映画に関するインタビューや原作を読んだりと、年に数回しか映画を観に行かない人間とは思えないくらい公開前から期待を膨らませていました。

そういう普段やらないことを沢山したというのを抜きに一つの作品として、映画ホットギミックは私にとって大切なものになりました。

 

初めて映画館でホットギミックを観た時の衝撃を忘れないうちに文章にしておきたいと思い、1年遅れではありますがブログを書くことにしました。

少しネタバレも含まれているため、これから初めてホットギミックを観る予定の方はご注意ください🙇

 

 

私は元々すごく涙脆いというか映画を観るとほぼ100%泣いてしまう人なのですが、ホットギミックを観て流した涙は普段の登場人物にもらい泣きしたとかストーリーに胸を打たれたとかそういう涙ではありませんでした。

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気が付いたら未央奈ちゃん演じる成田初ちゃんに過去の自分を重ねていて、昔の記憶を掘り起こされ、映画の中の初ちゃんへの言葉をまるで自分に言われたかのように受け止めていました。

ただ単に登場人物に感情移入したというのとは違う、初めて味わった感覚でした。

映画を観ながら自分の体験が頭をよぎったのは初めてで、涙が溢れて止まりませんでした。

 

ホットギミック公開の1年前くらいに個人的にかなりショッキングな出来事があり、私はずっと後悔を引きずっているような状態でした。

ふとした時に思い出してはどうしてあんなことになってしまったんだろう、やり直せるならあの頃に戻ってやり直したいと1人で泣いていました。

思い出すきっかけになりそうな物を捨てたり表面的な対応はできても、根本の心の部分には蓋をしてひたすら忘れようとしていました。

普通に生活することで自分を保とうとしていたのか、人前で泣くこともできず大丈夫と言いながら不自然に笑顔が張り付いているような感覚でした。

 

どうして自分は好きでもない人の要求を断れなかったんだろうと自分で自分が分からなくなっていました。あの時の自分はどうかしていたんだと言い聞かせて納得しようとしていました。

 

初ちゃんが梓に頼まれてセルフポルノ動画を送ってしまうシーンがあるのですが、「私って本当に可愛い?」と尋ね、梓の「可愛い」連発に「そう言ってくれるのは梓だけだよ」と笑顔を向ける初ちゃんを見た時、私は力が抜けて思わず涙が流れました。

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体験したことは違うけど、根っこの部分は私も初ちゃんと一緒だ、「可愛い」って言葉に飲み込まれたんだ…と考えても分からなかったあの時の自分の気持ちに答えが出たような気がしました。

当時の私は成績のことで悩んでいて過去最高に自己肯定感が低くなっており、鬱陶しく思いつつもその人の言う「可愛い」という言葉に知らず知らずのうちに すがっていたのだと思います。

自分の本当の気持ちに向き合うこともせずに「よく知らないのに断ったら傷つけてしまうのではないか」と結果流される形で受け入れてしまった自分は本当に馬鹿だったなと思います。

 

自分に好意を寄せる男性の中から誰を選ぶのがいいのか揺れ動く初ちゃんとでは置かれていた立場は違いますが、自分の気持ちが分からないまま流されていく様が当時の自分と重なって、悩む初ちゃんを見ることで昔の自分を客観視している感覚でした。

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自分の本当の気持ちが分からない状態で「私が気持ちを受け入れたらお兄ちゃんはもう私のことで悩まないで済む」と体を差し出そうとするココアのシーンは「初ちゃん何てことを…!」と思うと同時に"自分の気持ちが分からないが故に相手を傷付けないためにはどうしたらいいのかという考えで動いてしまう"という点ではあの時の私も似たようなものだなと思いました。

 

自分に自信がないところとか、仲良し姉妹だけど可愛くて自分より恋愛経験のある妹にコンプレックスを抱いているところとか、私が元々 初ちゃんに感情移入しやすい立場にあったというのも勿論あると思いますが、こういうことって特に女の子なら誰しも起こり得ることなんじゃないかなと思います。

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揺れ動く初ちゃんを見ることで蓋をしていた過去の自分が掘り起こされ、初ちゃんと一緒にたくさん泣いて、色んな経験を通して自分を見つけていく初ちゃんの姿にすごく勇気を貰いました。

 

特に亮輝と一緒に丘を走り回るシーンは胸がいっぱいになって涙が止まりませんでした。

自分に自信がなくて知らず知らずのうちに自分を押さえ込んだり人の気持ちに翻弄されたりしていた初ちゃんが感情を爆発させ、叫びながら走る姿に胸が熱くなりました。

「私の体も私の声も、全部私のものだ…!」と体全体で気持ちを爆発させる初ちゃんの姿そのものが大きな大きなメッセージとなって私の心に響きました。

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相手から選ばれるんじゃなくて私が私の意思で選ぶんだという気持ちが込められた「ガールミーツボーイ」というタイトルを初ちゃん自身が体現しているように感じました。

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「お前がこの星に生まれた時点でもう既に選ばれているってことじゃないのか」という亮輝の言葉にハッとしました。

まるで私自身が亮輝に言われたかのような感覚でした。

"自分を大切にする"ということは今まで何度も言われたきたことで、頭では分かっていました。

本を読んでも家族に言われても、どうしても自己否定しがちな私にこんなに亮輝の言葉が響いたのは、私が完全に初ちゃんに入り込んでいたからだろうなと思います。

亮輝と初ちゃんが作り出す"2人だけの世界"みたいな空気感が大好きで、1番は階段から始まる追いかけっこのシーンなのですが、予備校の入校申込を書くシーンも大好きです。

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「お前はもっといい感じになれるよ」って亮輝の言葉も好きだし、その言葉と気持ちがじんわりと心に響いていくのが初ちゃんの潤んだ瞳から伝わってくるんです…

まるで世界に2人しかいないのかと思うくらい2人ともお互いをじっと見つめて、ゆっくりと手を繋ぐあの空気感…上手く言葉に出来ないのがもどかしいです。

追いかけっこのシーンは次々と畳み掛けられる言葉に感情がぐちゃぐちゃにかき混ぜられてぐわぁぁと気持ちが高まる感じで、予備校のシーンは画面に釘付けになってじわ〜っと好きが広がっていく感じなんです。

 

ホットギミックを通して自分と向き合った時間はかけがえのないものだったと今も思います。

忘れよう忘れようとばかり思っていた私が、昔の自分だからこそ経験したことだから当時のネガティブな感情も過去の自分も否定しないくていいんだ、その経験をした上で存在する今の自分を大切にすればいいんだ…と思えるようになりました。

 

私が私でいる限り誰かに奪われることはない。

過去のことでうじうじしていた自分を乗り越えるきっかけをもらいました。

私はホットギミックを観た時、心配をかけた人達への申し訳なさからではなく、初めて自分のために涙を流せたのだと思います。

 

 

映画ホットギミックは少女漫画が原作とは思えない、いい意味で裏切られる作品だなと思います。

少女漫画には欠かせない胸キュンシーンも勿論ありますが、全体を通して自分が暴かれるような一言で言えば胸が苦しくなる作品だなと思います。

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登場人物みんながそれぞれ苦しんでいて一緒にもがいて苦しんで、嫌というほど自分が顕になって、目を背けたいけど出来なくて、最後は優しく抱きしめられたような…上手く言葉に出来ませんが、そんな感覚でした。

映画館の大スクリーンで観るとそれが顕著で、ホットギミックの世界が大きな大きな波になってあっという間に一瞬で飲み込まれるような…そんな感覚に襲われました。

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原作も全部読みましたが、このポップな作風から一貫したメッセージを汲み取り、映像作品として強く熱く世に発信する山戸結希監督にただただ圧倒されました。

もっと知りたい、監督からのメッセージを1つも取りこぼしたくない…!という思いで私は何度も映画館に足を運んだのかもしれません。

何回観ても、まだ私はホットギミックのメッセージを全部汲み取れていないのかもしれないと感じます。監督の世界に飲み込まれたような感覚になるんです。

 

ストーリーを通して"あなたは誰のものでもない、あなただけのものだよ"と強いメッセージを受け取ったような感覚、映画というよりも長編のMVのようだなと感じました。

顔をこれでもかとアップで映し出すカメラワークも、美しい映像も、モノクロに鮮やかなオレンジと場面によって色味やカット割が変わる演出も、音楽が流れてくるタイミングも、MV感が増す要因なのかなと思います。

そういう演出の一つ一つもすごくタイプで、ホットギミックの世界観が本当に大好きなんです。

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オフショット一つ一つから世界観が滲み出ている気がして、見ていて泣きそうになります。

ホットギミックの写真集を出して欲しいくらい、映像美に惹かれています。

 

特にストーリーの途中で写真が挟まれる演出がすごく好きで、成田姉妹のカラオケのシーンと階段を駆け下りるシーンは涙が止まらなくて…!

ホットギミックの映像が使われた主題歌「夜が降り止む前に」のMVがあるのですが、写真が挟まれる演出の魅力たっぷりなので是非観てほしいです。


映画『ホットギミック ガールミーツボーイ』×主題歌『夜が降り止む前に』(花譜)short ver./監督:山戸結希

 

人生において影響を受けた作品は?と言われると、今の私は必ず『ホットギミック ガールミーツボーイ』と答えます。

もっと大人になった私もきっと20代の時の忘れられない記憶としてホットギミックを初めて観た時の感動を覚えていると思います。

好きな作品は沢山あっても、こんなに出会えて良かったと感じる映画は初めてです。

 

未央奈ちゃんのファンになったからこそ出会えた作品だと思うし、未央奈ちゃんには感謝してもしきれません。

ホットギミックを生み出してくださった相原実貴先生も、それを映像化してくださった山戸結希監督も、キャストの皆さんもスタッフさんも、ホットギミックに関わってくださった全ての人に感謝したい…!みたいな気持ちです。

大袈裟な言い回しですが、結構ガチでこう思っているんですよね…笑

もともと私は推しメンへの好きが重すぎるタイプのオタクですが、未央奈ちゃんへの感謝の気持ちがここまで大きくなった一端は確実にホットギミックにあると思います。

 

公開の時期かなり忙しくて握手会にも行けなくて、未央奈ちゃんにホットギミックの感想を直接伝えられたのは9月になってからでした。

しかも久しぶりの握手会で緊張しすぎて、枚数もなくて、すごく良かったです…!としか言えなかったこと、めちゃめちゃ後悔してます…😂

ちゃんと気持ちを整理して、いつか感謝の気持ちを伝えられたらなぁと思います。

 

『ホットギミック ガールミーツボーイ』は王道の作品ではないと思いますが、私みたいにハマる人にはとことんハマるというか、誰かの人生に大きく影響する可能性を秘めている作品なのではないかなと思います。

Netflixで公開されていますし、ついにDVD&Blu-rayの発売が10月7日に決まりましたし!!これからも色んな人に観てもらいたいなと思います。

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http://www.hotgimmick-movie.com/bd-dvd/

円盤化ってだけで大歓喜なのに、メイキングにフォトブックにコメンタリーに舞台挨拶の映像付きなんですよ…幸せすぎません…?

 

相手役の御三方が軒並み高身長で未央奈ちゃんが小さく見えるこの並び、大好きなんですよね🥺

舞台挨拶の衣装も全部素敵で…ホットギミックの公開期間全部がまるっと大切な思い出だなぁと思います。


映画『ホットギミック ガールミーツボーイ』10月7日(水)Blu-ray&DVD発売!

 

ホットギミック ガールミーツボーイの世界が沢山の人に届きますように。

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最後まで読んでくださり、ありがとうございました!